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決算モメンタム手法の有効性検証2_業績予想修正を同時に発表した場合

決算発表と同時に業績予想上方修正が発表されると特に株価の上昇が期待できるため、この場合について分析したい。業績予想上方修正は「売上を上方修正した場合」とし、上方修正ありとなしに分けて分析した。決算発表と同時に上方修正を出したもののみを対象とし、決算発表の数日前に発表するようなものについては対象外とした。

 

・1Qの決算発表と同時に上方修正を出した銘柄は、大きく上昇する傾向にあることがわかる。この場合の1Mと3Mの分布は下記の通りである。

 

 

2Qと3Qでのリターンは下記の通りである。

 

上方修正ありとなしのリターンの差は1Qが最も大きく、2Q、3Qと進むにつれて小さくなる。

3Qでの上方修正は織り込み済みの場合も多いが、3Qの間にビッグチェンジが起きている可能性もたまにある。QonQの業績も併せて確認する必要があるだろう。

 

次に、10%上昇の有無にかかわらず、1Qで上方修正したかしなかったかのみで分類してリターンを算出してみる。結果は下記の通りである。

 

3か月を前提にすると、1Qで上方修正ありでは2%、上方修正なしでは-1.1%となっている。3%程度差が生じており四半期の中ではリターンの差は最大である。

2Q、3Qと進むにつれて進捗率等から業績予想が株価に織り込まれるため、上方修正したとしても株価への影響は少ない。